小田巻き蒸し

盛岡の朝市で、秋田稲庭うどんの「かんざし」を見つけて買った。
かんざしとは、うどんを延ばして乾燥させるとき、棒に絡んでかんざしのように曲がった弧の部分の切れ端である。
連休で子供たちのところに帰り、「うどんかんざし」をじっと眺めてどのように料理しようかと思案していた時、かんざしが「小田巻き蒸しに変りたい」とメッセージを送ってきた。「そうだ。歴史から消えてしまわないように、小田巻き蒸しにしてあげよう」とうどんに話しかけた。
「一人暮らし」のテーマから外れてしまう。
子供たちは久しぶりに親に会って「蒸し物を食べたい」とリクエストしていた。茶碗蒸しが小田巻き蒸しに格上げになった。

手間がかかりすぎる割に、おいしさは「うどんでもなく、茶碗蒸しでもない」ので、メニューからはいつの間にか外れた。
しずやしず  しずのおだまき くりかえし むかしをいまに なすよしもがな
苧環(おだまき)とは、「紡いだ麻糸を巻いて玉状にしたもの」(集英社 国語辞典)で、うどんが玉状になっている。



これが稲庭うどんのかんざし
安い


後の材料は茶碗蒸しといっしょ
鶏肉 かまぼこ
干し椎茸 えび
みつば そして玉子


鶏は切って
醤油と酒に漬けておく
椎茸は戻しておく
三つ葉は最後に入れる
茹でうどんを器に盛って
 


うどんの上に
茶碗蒸しの具を入れる


かけ汁より濃い目のタレを作り
玉子1個に対して
出し汁をお玉 2ぐらい
(玉子60g だし120gぐらい)

蒸し器で弱火で蒸す

玉子にスを入れないように
気泡をつぶしてから蒸す
 


三つ葉は
開けてみて
最後に入れる

中にうどんが入っているよ
手前のスプーンは
燕で買った「焼飯用」